インビザライン・ファーストは、乳歯と永久歯が生え変わる時期の矯正治療(第1期治療)のために開発されたインビザラインシステム。7歳ころから始められ、顎の拡大と歯列矯正を同時にできるのがポイントです。
インビザライン・ファーストを利用するには以下の条件をクリアする必要があります。
上記の条件をクリアした場合、出っ歯やすきっ歯、奥歯を噛んでも閉じない前歯(開咬)、ガタガタの歯並び(叢生)などを矯正できます。また、顎を拡大しながら矯正することで、永久歯に生え変わった後の治療(第2期治療)がスムーズになります。
乳歯と永久歯が生え変わる時期の矯正治療(第1期治療)は、薄い入れ歯のような装置(拡大床)で顎を広げた後に行われるのが一般的でした。インビザライン・ファーストは、顎の拡大と矯正を同時に行えるため、そのぶん治療期間を短縮できるメリットがあります。
また、透明のマウスピースを使用するため、視覚的に目立ちません。取り外し可能なので、歯磨きもしやすく衛生的です。
インビザライン・ファーストには複数の利用条件があり、条件に該当しない人は利用できないのがデメリットです。小学校低学年向けとされていますが、子どもの成長スピードは一人ひとり違うもの。始めるタイミングを掴みづらいのが難点です。また、受け口をはじめ、症例によってはインビザライン・ファーストで対応できないものもあります。
ほかのパッケージプランも気になる方は、下記のページでメリット・デメリットを見比べてみてください。
アライナーを取り外しできるのはメリットでもあり、失敗につながる理由でもあります。インビザライン・ファーストの装着時間の目安は1日20時間以上。長時間アライナーを装着し続けるのは大人でも大変ですから、子どもが嫌がるのも無理はありません。装着の違和感に耐えられず「つけたくない!」と駄々をこねてしまい、失敗に終わるケースもあります。
そんな時は、子どもが治療に前向きになれるような仕組みを家庭内でつくったり、インビザライン・ファーストに詳しい先生に相談したりするのがおすすめです。
年齢や症例に応じて変動しますが、治療期間はおよそ半年~1年半程度です。矯正終了後は保定装置を着用して経過を観察しつつ、永久歯が生え揃った頃に改めて第2期治療が必要かどうか判断します。
「痛い」というよりは、「歯が締め付けられている感覚」に近いでしょう。ただし装着感は個人差が大きく、中には装着感がとても不快だと感じる子どももいるようです。
また、ワイヤー矯正に比べると、金属で口内を傷つけてしまう心配がありません。外で走り回って転んだり、部活でボールが顔にあたったりしたとき、怪我につながりにくい利点があります。
当メディアで紹介しているインビザライン治療院のうち、インビザライン・ファーストの料金を確認できたクリニックは以下になります(2021年12月時点)。
自由診療のため、各クリニックによって差異が大きくなります。川崎市内にあるインビザライン治療院の料金情報を調査したところ、インビザライン・ファーストの料金相場は330,000円~1,430,000円(税込)でした(※2021年12月時点の調査情報)。かなり大きな価格差がありますが、治療代のみを記載しているクリニックもあれば、検査・診断料、調整料、保定装置代などを含む金額を明示しているクリニックもあるため、一概に公式サイトに掲載されている金額だけを見て安い・高いの判断はできません。
治療前の検査・型取りを行う際の医療設備、クリニックの立地、医師の資格・経験等もクリニックによって異なります。すべての情報を踏まえたうえで、相場よりも安すぎない・高すぎないか、納得できる金額かを判断しましょう。